コラム Vol.32

コラム Vol.32

冬とログハウスと薪ストーブ
薪ストーブの知ってること、知らないこと

近年注目されている薪ストーブ

ログハウスとの親和性も高く、暖房器具としてだけではなく、調理もこなす多彩さで、多くの方に親しまれています。今回は大手薪ストーブメーカーの方に話を伺い、ユーザー様やこれから導入を検討している方に、薪ストーブの奥深さについてご紹介します。

まず始めに、薪ストーブが選ばれる理由について、話を伺ってみました。「他の暖房器具に比べると、輻射熱により体の芯から温まります。薪を用意しなければならない為、利便性は多少劣りますが、暖房能力は群を抜いて温かいです。ガラス越しに映る炎には、自然と人を集める力を持っていると思います。」確かに世の中には多くの暖房器具がありますが、薪ストーブには、道具としてではなく、愛着やこだわりが感じられる不思議な魅力がありますね。

そんな大きなメリットを持っている薪ストーブですが、実際の需要や最近の傾向などはどうなのでしょうか。「今まではクラシックなデザインの重厚なタイプが日本でのイメージでしたが、近年は様々な国の様々なメーカーの薪ストーブが日本に流通するようになり、洗練されたモダなタイプやコンパクトでコストパフォーマンスに優れたタイプも多く選ばれるようになりました。特に関東近辺などでは大きな暖房能力を必要としないストーブの需要が年々増えています。間取りや環境にあった薪ストーブをしっかりとチョイスすることが出来れば、どこでも設置は可能であると思います。」技術の進歩で排煙の少ないものも多く開発され、住宅地での需要も伸びているようです。

ここで実際に薪ストーブユーザーが気になっている質問をひとつ。燃料である薪の選び方について、注意点などはありますか。「基本的にはしっかりと乾燥している薪であれば燃やしていけないものはありません。ただし針葉樹ばかりですと温度は上がりやすいですが、火持ちが悪かったりするので温度管理などが難しい場合があります。焚き付けには針葉樹、安定したら広葉樹といった使い方が一番良い使い方ではないでしょうか。注意したいのは建築廃材などを焚き付けに使う際に、合板や注入材など、塗装や薬物処理をしてあるものは使わないでください。」そこまで几帳面に考えなくても使えますが、薪の種類にも奥深さがあるところも魅力の1つなのかもしれませんね。

もうひとつ、暖房器具だけではない薪ストーブのマルチな使い方について伺います。

「日本で代表的なのはクッキングですね。各メーカーは自社のストーブに併せたクッキングツールを用意しているくらい人気です。あとは上述したように、人を集める魅力があること。古来より人類は火のあるところ、水のあるところに集まってきました。これは人間の本能ではないでしょうか。」薪ストーブ料理の本や最近ではダッチオーブンなど、料理をする方が多いのもうなずけます。まさに大人の火遊びといった印象でしょうか。

では、これから導入を検討している方にアドバイスがあれば、教えてください。「現在はインターネットなどで予備知識が非常に簡単に手に入れることが出来る時代です。しかし薪ストーブというものはアナログな暖房器具です。導入前に必ず実際の温かさを体験してください。良いことも、かかる手間などもすべて把握したうえでお選びいただければ、後悔するようなことは無くなると思います。暖房器具を買うというよりは新しいライフスタイルを導入するという考えの方が近いのではないでしょうか。」なるほど、新しいライフスタイルの導入という考えは納得です。実際に体験して、良さを実感すること。マイホームに合った機種選びが出来るのも、薪ストーブの利点ですね。

まだまだ薪ストーブの話で盛り上がりそうですが、最後に一言いただきました。「“ログハウスには薪ストーブ”安易ですが、単純にそう考えてしまうのは私だけではないと思います。我々もその追い風に乗ってゆけるように頑張っていきたいなと思います。」

ありがとうございました。皆様もぜひ一度、薪ストーブの魅力に触れてみてください。きっと新しい世界が広がるでしょう。

お話を伺った方…君山義顕さん(ファイヤーサイド株式会社)