フィンランド通信 Vol.35

フィンランド通信 Vol.35

フィンランドからの来訪者
~インターンシップ生のご紹介~

今年の7月からフィンランドの大学生をインターンシップという形でお迎えしています。真面目で少しシャイな彼と彼が感じた日本について、ご紹介します。


フィンランドから見た日本


こんにちは。私は7月から半年間、インターンシップとしてフェニックスホームに在籍しているマルクスです。私はフィンランドからの留学生で、関西の大学で1年間勉強していました。

私が初めて日本に興味をもったのは3年ほど前、日本のアニメを見て、面白い国だと思ったのがきっかけです。ちょうど高校を卒業して時間があった時でしたので、一人で日本へ旅行に行きました。
日本を訪れた私はとても驚きました。フィンランドでは日本の文化としてロボットやアニメ、テレビゲームがよく知られていますが、それは日本文化のほんの一部でしかないことを実感しました。
なんといっても日本の食事の美味しさは、間違いなく世界一だと思います。ラーメン、神戸牛、しゃぶしゃぶ、寿司、焼きそば…フィンランドに戻った時に、日本の食事がどれほど恋しくなるか怖いくらいです。


また一方で、母国のライ麦パンや、電気オーブン・薪ストーブを懐かしく感じている自分もいます。

日本を選んだ理由の一つに、フィンランドは「ヨーロッパの日本」と言われるほど、日本人とフィンランド人は似ているところがあるからです。
勤勉で時間を守る信頼できる国民性と、品質やシンプルさを尊重し、技術を進歩させている点などが似ているように感じます。また、日本に温泉があるようにフィンランドにはサウナがあります。

多くの類似点がある中で、もちろん大きな違いも感じました。

両国の自然・気候は大きく異なります。一般的に、北極圏に位置するフィンランドは極寒と思われるかもしれませんが、私の考えではフィンランドの冬は日本よりも暖かいです。

フィンランドの冬は-30℃になることもありますが、室内は暖かく快適です。冬が長く厳しいので、寒さへの備えは万全に整えられているのです。それに比べ、日本では暖房システムが高価でフィンランドのように整備されていないと感じました。
ちなみに、フィンランドの多くの家庭にはエアコンがありません。夏には暑くなる日もありますがごく稀で、ほとんど必要に感じることは無いのです。

自然災害への意識も、大きな違いがあると思います。地震や台風などが多い日本では、災害への備えが当たり前に行われていますよね。ホームステイしていた日本の家で非常用食糧を見つけた時、私はとても驚き、本当に危険が身近にあることを認識しました。そして、実際に大阪で初めて、地震と台風を経験したのです。

地震が起きた時は何が起こっているのかわからず、余震のニュースもあり、私はとても怖かったです。 しかし日本の人達は地震による不便を当たり前の事として受け入れ、電車が止っている最中でさえ仕事へ向かおうとしていました。 その姿を見た私は、日本人がフィンランド人と同じように「シス」を持っている事を実感しました。
「シス(sisu)」とはフィンランド語で、日本の”武士道精神”に近い言葉です。

私は、そのような大変な状況で日本人がどのように備え、助け合うかを学んだので、もう自然の脅威を必要以上には恐れていません。 現在私は日本で安全に暮らし、周囲の人々も私を受け入れてくれていると感じています。 それはとてもうれしく、今では日本を第2の故郷だと思っています。