コラム Vol.36

コラム Vol.36

暮らしと窓

暮らしと窓

近年省エネから始まり、ZEHといった言葉が徐々に浸透し、住宅の持つ断熱性や住環境の改善が必須項目となりました。断熱性を語る上で断熱材だけでなく、窓の性能も大きく関わっていることをご存知でしょうか?今回のテーマは「窓」について、ご紹介します。

建物にはたくさんの窓が付いていますよね。窓が無ければ日照を取り入れることができませんし、風通しも良くありません。外の素敵な景色を見ることも、デザインだって窓が無ければフラットであまり面白みがありません。 それほど私たちの快適な暮らしになくてはならない存在です。

しかし、世界的に見ると日本の従来の窓性能はとてもレベルが低く、欧州はもちろん、比較的気候の近い隣国にも劣っています。
窓の断熱性能を比較するにあたって、窓の性能は「熱貫流率=U値(W/㎡・K)」という数値で評価をします。これは1時間当りに通す熱量を意味しており、簡単に説明すると数値が小さいほど熱の出入りが少ない為、高性能と理解してください。

諸外国ではこの「U値」の最低基準を厳格に設けることで、住宅の断熱水準を高めていますが、残念ながら日本には基準が無い為、昔から採用されているシングルガラスのアルミサッシがいまだに出回っています。 ちなみにトップはログハウスの本場フィンランドの1.0W/㎡・Kです。
なぜそんなに厳格に定めているのか、それは住宅で熱の移動が最も起こるのが窓などの開口部だからです。日本建材・住宅設備産業協会調べでは、暖房の熱が逃げる割合は58%、冷房は73%と、暑さや寒さの原因の6割以上が窓という結果となります。 つまり窓の性能を上げれば、冷暖房効率が良く、省エネやお財布にも優しい非常に快適な住まいになるというワケですね。

2014年頃から日本の窓メーカーでは、企業や大学、研究者が手を組み、この問題に取り組んでいます。
サッシの素材を熱損失の大きいアルミから樹脂へ、ガラスの層を増やしたペアガラスやトリプルガラス、ガラスの間には比重の重いアルゴンガスやクリプトンガスを設定し、高性能な窓を作り上げています。

最近ではLow-Eと呼ばれる遮熱や断熱に対応した窓も製品化されています。当社でも採用している業界大手のYKKAP社やLIXIL社では世界に通用するような最高性能の窓の開発も進められていますし、今後多くの住宅がより一層快適な住まいになっていくと思います。 世界に遅れていた日本の窓製品は、技術大国日本として世界に誇る技術を持った「窓大国」になる日も近いかもしれません。