フィンランド通信 Vol.36

フィンランド通信 Vol.36

フィンランドの豊かな森林資源と
環境に配慮して作られるログ材

今回は、ログ材の原料となるフィンランドの森林資源のお話と、ログ材の製造工程についてお話しさせて頂きます。


高品質な木材を産出するフィンランドの森林資源

私達の国であるフィンランドは別名「森と湖の国」と呼ばれ、国土の73%を森林が占めている、先進国の中では世界で最も森林の多い国とされています。(日本は国土の68%が森林であり、スウェーデンと僅差で第3位ですね。
そして、古くより林業が重要な産業となっているフィンランドでは、林業のサステナブル(持続可能)な発展が重視されてきました。

サステナブルな発展とは、現代を生きる人々が、将来世代に受け継がなければならない地球環境を脅かすことなく発展することで、「生態系」「経済」「社会」という3つの分野から成り立っています。

これらは互いに相関しており、バランスがとても重要です。
1つの分野に問題があると、バランスが崩れて、良好な発展を遂げるのは難しいのです。木材の利用についても、長期計画に基づいてよく検討する必要があり、木材としての木の伐採を木が成長するペースよりも速く推し進めてはいけません。

我が国の林業はどうかというと、長い目で見て十分、かつ大規模にこれらの条件を満たしていると言えるでしょう。
年間1億㎥超の森林の成長量に対し、その約半分が消費されています。 伐採量は7,000万㎥までに制限されているため、森林資源は増加し続けている計算です。

また、森林資源を持続させることを推進する制度として、PEFC認証制度(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)というものがあります。
環境に配慮された適切な管理の下で、資源採集から製造・加工・流通を行っている企業を認証する国際的な森林認証制度で、私達の工場もその原則に賛同し、PEFC認証を受けています。

森林資源のログ材への利用

皆さんもご存知の通り、ログハウス建築は耐力壁を丸太で組んだ伝統的な木造建築の方法で、古くから用いられてきた建築資材であるログ材を使用します。
今日ではコンピューター制御による精密なマシンカットのログ材が主流であり、私達の工場では以下のような工程でログ材を製造しています。

1.ログ材の仕様に合わせて、丸太を製材する加工機のセッティングをします。
2.材料となる丸太の品質をしっかりとチェックします。 3.寸法を測り、コンピューター制御の加工機で正確にログ材へと加工します。
4.組み立ての際に分からなくならないよう、ログ材一本一本に番号を付けます。
5.ログ材毎にノッチ部分やコンセントの穴など、必要に応じた加工を施します。
6.出来上がったログ材を保護シートでラッピングし、コンテナに積み込み出荷します。

このように作られたログ材は建築地に運ばれ、地面に対して水平に置いて組み上げられ、互いに金物で固定されます。ログ材は積み上げによる荷重への耐久性に優れており、強固な構造壁となるのです。

また、ログ材も進化をしており、通常は荷重や乾燥により収縮する性質(セトリング)があるのですが、最近では新たな手法として、異なる繊維方向の木材を組み合わせてラミネートしたログ材が広まっています。 これが国内ではノンセトリングログと言われているもので、この新しいログ材を選択する人が急速に増え、フィンランドではスタンダードな材になりつつあります。

少し難しい話をしましたが、ご理解頂けましたでしょうか。 もしフィンランドに訪れるきっかけがありましたら、自然にも目を向けてみてください。